え、男性ホルモンが増えているせいなの?
実は子供のときにできてしまうニキビと、大人になってからできるニキビは別の原因によります。大人になってニキビができるのは男性ホルモンが増加したり、角質層に含まれている水分が減少するためです。男性ホルモンの作用によって皮脂がたくさん分泌されたり、肌の角質が増えてしまいます。
これによって毛穴がつまってしまい、結果的にニキビが発生しやすくなってしまうのです。つまり、男性ホルモンの分泌が過剰になると、ニキビができやすい状態が形成されます。また、男性ホルモンが増えることによって角質層に含まれる水分が減少して、肌のバリア機能が低下してしまいます。
これによって、肌は乾燥しやすくなってしまい、乾燥するとよけいに皮脂が分泌されるため、悪循環となってしまいニキビがさらに発生しやすくなるのです。不規則な生活を送っていたり、ストレスを溜め込んでいる人は、ホルモンバランスが崩れてニキビができやすくなります。そのため、女性であっても男性ホルモンの量が増加してしまうことはあり、結果的にニキビができてしまうのです。
大人ニキビの治療法や予防法
大人ニキビができてしまったならば、すぐに病院へ行って治療を受けるべきです。子供のときにできたニキビとは違ってなかなか治らないことが多くて、そのまま放置すると肌にニキビ跡が残ってしまいます。ニキビというのは細菌が原因となって引き起こされるもののため、抗生物質によって治療することができます。
ただし、抗生物質を使ったとしても、根本的なニキビ予防にはならないため気をつけましょう。レチノイド製剤を用いてニキビを治療するという方法もあります。こちらは外用薬であり、毛穴づまりを予防することができるため、ニキビの根本原因を取り除くことが可能です。
さらに過酸化ベンゾイルという薬も存在しており、こちらはアメリカではスタンダードなニキビ治療薬として利用されています。ピーリング作用があるのが特徴であり、これによって角栓を除去して、肌をキレイに整えることができるのです。ただし、日本ではまだ未認可であり、副作用の報告もあるため、利用は慎重にしなければいけません。
漢方薬材を使うという治療法もあり、こちらは副作用がなく安心である点が特徴です。ただし、これによって完全に治すことは難しく、あくまでも補助的に使うのが適しています。大人ニキビの原因となっているのは男性ホルモンのためこれを抑えこむためにピルが用いられることもあります。ピルによって女性ホルモンの分泌量を増やすことができるため、ニキビができにくい肌をつくりだすことが可能なのです。
ニキビ痕を消す方法って?
残ってしまったニキビ痕の治療は困難ですが、昨今は「再生医療」という肌細胞を利用する治療法が実用化されています。こちらは、患者から採取した肌細胞を培養して増やし、再び皮膚に注入するという治療法です。注入された肌細胞が、コラーゲンや皮膚組織を再生し、ニキビ跡を自然な形で改善させることができます。こちらは一般的な病院では行えない治療法のため再生医療専門の医療機関を利用することになります。
このほかにも、ニキビ痕は「外科手術」や「レーザー治療」などの方法で、きれいに除去することが可能です。ただし、これらの治療法は保険が適用されないこともあり、多くの費用がかさんでしまうケースも少なくないでしょう。
そのため、ニキビに関しては日々の予防を徹底すると同時に、万が一できてしまったとしても、痕が残らないよう迅速に治療を行うのが大切なのです。